pet_cat_oddeye

654: もっふるさん 2001/07/22(日) 12:31
シロがもらわれていったのは春に
なったばかりの頃でした。 

家で飼っていた三毛猫が5匹の子供を
産み、唯一のオスのシロ猫だけが
一番始めに貰い手がついたのです。 

シロがもらわれていってしばらくの間、
親猫はいなくなった小猫を探して
鳴いて家中を探しまわっていたものです。 

まもなく夏になろうとする
ある雨の夜・・・・・・。 

私は遅くまで机に向かっていました。
家族はもう休んでおり、家の中は静かでした。
「・・・・・ちゃん、・・・
 ・・・ゆきちゃん・・・」     

小さな細い声で名前を呼ばれて、
私ははっと顔を上げました。

部屋のドアを開けて廊下を見ましたが
家の中は相変わらず寝静まっています。

その時、何故そう思ったのかは
分からないのですが、「帰ってきた」と
思ったのです。

何かが、私を必要としている・・・
そう思った私は部屋の雨戸を開けて
外を見ました。

すると、私の部屋の窓の下に一匹の
がりがりに痩せた灰色の猫が
倒れていました。

私は急いで玄関から表に出ると、その猫を
見に行きました。

猫は今にもタヒんでしまうのではないかと
思うほど弱っていました。

それからの私は大忙しでした。

バスタオルに猫を包み家の中に上げて
牛乳を温めて猫に与えると・・・

猫は弱々しくも小さく鳴いて毛繕いを
始めたのです。

翌朝猫を両親に見せると汚い猫を
家に上げたので叱られましたが
私は一緒に飼うんだと言い張りました。

どうせ、家には親猫と小猫の合わせて
5匹いるのです。

私は絶対に、この猫はシロだと言いましたが、
父はそんなはずはないと言います。

何しろ、シロのもらわれていった先は
車でも30分以上かかるところだから
生まれて半年も経っていない猫が
帰ってくるわけはないと言うのです。

もっともではあります。

しかし、元気になった猫をお風呂に
入れてシャンプーすると灰色の猫は
美しい白猫でした。

656: もっふるさん 2001/07/22(日) 12:34
ところが、まもなく、私の留守中に
白の貰い手の人が訪ねてきたのです。

その人が言うには、いただいた猫が
いなくなってしまったので
代わりの猫が欲しいとのこと。

応対した母は、白猫のことは
黙っていたそうです。

それから猫もあげませんでした。
他の猫と仲良くじゃれて、母猫に
甘える白猫がやはりシロに
思えて不憫だったのでしょう。

反対した父でさえ、その頃には
「白猫が帰ってきた」
なんていう話を近所の人や、仕事仲間に
していたぐらいですから。

その後、シロは、おじいさんになって
タヒぬまで我が家で暮らしました。

彼は猫の癖に水が大好きで、
夏の午後、庭の水まきを始めると
どこにいても飛んできます。

そして、大騒ぎしながらホースの先に
じゃれて、ずぶぬれになる遊びが
大好きでした。

助けた御礼のつもりか、よく鳥を
獲ってきて私に見せに来ました。

私が困って
「生の鳥は食べられないんですけど・・」
と言ったら、生きたネズミの赤ん坊を
くわえてきたことがあります。

案外彼らには、人の言葉が通じているのかも
しれないですね。

私はといえば、もちろん、その猫は
シロだったと思っています。

あの雨の夜、私の名前を呼んだあの声は
何だったのかはわかりませんが・・・・・・。

誰かが私を呼んだことは確か
なのですから。

657: もっふるさん 2001/07/22(日) 13:46
656さん、良い話ですね。

シロはきっとかえってきたんでしょう。
わたしも大の動物好きで、猫(黒猫)を
飼っていますが、猫とか犬ってモノじゃないし、
一度じゃれあうと、次に会う時はなんていうか
こうフィーリングで分かりますよね。

引用元
https://piza2.5ch.net/test/read.cgi/occult/988651605/


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