昨日、いつもの時間になっても彼が
来ないんで、パインは彼がいつもやって来る
方向を眺めながらソワソワしていたが、
一時間もすると何を察したんだろう、
愛する恋人のﾀﾋを悲しんでいるかのような
切ない声で遠吠えをし始めた。

そばで見てた私は泣きながら
『ノラくん、もうこないんだよ…』
といってパインを抱きしめた。

パインは鳴くのをやめると、私の腕に
アゴを置きそのままじっとしていた。

するとその時、パインが私の腕の中から
するりと抜け出し、家の門に飛びついて
酷く興奮し喜んでいる。

なんと門の外にあの野良犬が来てるでは
ないか。

どうやら私が見た犬のﾀﾋ骸は違う似た
野良犬のものだったようだ。

私は急いで門を開けると、驚いて
逃げようとする野良犬を捕まえて
思わず抱きしめた。

『アンタ…どこ行ってたのよ！
　もう！良かった…。』

私はだんだん自分のおっちょこちょいさが
可笑しくなってきていつの間にか
涙を流しながら大笑いしていた。

パインは不思議そうな顔で、
そんな私と野良犬を見ていた。

我が家では日曜に、父親により新しい
犬小屋がつくられることになっている。

なんか良い話なんだけど教科書に
載ってる文みたいで懐かしくなった

なんだ動物霊の話かとオモタｗ