従姉妹は姉妹で一つの部屋を
使っててさ、二段ベッドに勉強机が
二つある部屋なんだよ。

ある日、姉が学校から帰って来たら、
二段ベッドの下段で妹が泣いてる
訳だよ。膝抱えてさ。

当然、どうかしたかと思って声を
かけたんだけど、ただしくしく、
しくしくと泣いてるばかりでさ。

仕方ないから、落ち着くまでは
そっとしておこうと、机に向かって
宿題始めたのさ。
妹が心配だからさ、妹に背中向け
つつも近くに居ようと考えたんだね。

で、しばらくしたらさ、玄関から
聞こえてきた訳さ。

「ただいまー！」

って。
帰って来たんだよ。
すぐ後ろに居る筈の妹がさ。

途端に背中にゾ――ッと悪寒が
走ってさ、ばっ、と振り向いたら
誰も居ない。

それでどうしたかって言うとさ、
「なんだ、またか」
って宿題続けたんだってさ。

慣れって怖いよね。

137 以下、名無しにかわりまして
VIPがお送りします 2008/11/21(金)
15:30:23.33 ID:xA6nVfZIO

もうひとつ伯母さんちの話
なんだけどさ。

伯父さんが結構ズボラな人でね、
ズボンなんか脱いだら脱ぎっぱなしで
ほっといちゃう人なんだ。

ある日、伯父さんの帰りが遅くなるから、
ってんで伯母さんも従姉妹姉妹も
早々と寝ちゃったんだ。

で、伯母さん夜中に、ふ、と
目が覚めたんだね。人の気配で。

小さな電球あるじゃない、蛍光灯の
真ん中に付いてる様な黄色いの。
あれ付けて寝てたんだけども、
その薄暗い灯りの中でさ、鴨居から
ズボンが下がってるのが見えたんだ。

それ見てさ、ああ伯父さん帰って
来たんだな、普段ズボラな伯父さんが
ちゃんとズボンを吊すなんて、
まぁ珍しい事もあるもんだな、
そう思って寝直そうと思った時にさ、
気付いたのよ。

あのズボン、裾から足首が出てる。

はっとして隣の布団を見ても
伯父さんまだ帰ってない。

背筋がぞ――っとして、うわ――
怖いな――と思ったんだけど、
まぁいつもの事か、って
寝ちゃったんだってさ。

慣れって怖いよね。